認定補聴器技能者インタビュー

認定補聴器技能者 富田 岳彦さん(2006年取得)
「認定補聴器技能者」は取得に4年間を要する資格ですが、資格取得後も研鑽を積むことが求められます。
今回は補聴器販売歴22年、技能者歴14年の富田さんにインタビューをお願いいたしました。千葉県で販売店の店長を務めておられる富田さんのお話を聞いてみましょう!

認定補聴器技能者
富田 岳彦さん(2006年取得)

お客様には笑顔でお帰りいただけるように

認定補聴器技能者を目指したきっかけは、補聴器の選択や調整をするうえでより良いご提案ができるように知識の幅を広げようと思ったからです。お客様の聞こえを任される訳ですから責任は重大です。少しでも良い聞こえを提供したいので資格取得を目指すのはごく自然なことでした。

私が認定補聴器技能者になる過程の研修では今まで知らなかったことがたくさんありました。恥ずかしい話ですが、そんなことまで勉強する必要があったのか!と驚いたこともありました。それまでは自分の無知に気付かなかったのです。入社当初は補聴器の説明ばかりしていた気がしますが、資格を取って幅広い知識を持つようになってからはお客様の訴えやご要望をよく聞き、様々な角度から現状の把握と改善策を提案できるようになってきました。また、養成課程の研修を通じて多くの販売店の方と知り合いになれたことで、補聴器に対する考え方や調整、接客に対するモットーなど自社内では得られないことを意見交換できて勉強になりました。最初の研修から資格取得までの5年間一緒に研修を受けた「同期」なので連帯感が生まれ、覚えることの多い研修も楽しく過ごせました。

大袈裟かもしれませんが、お客様の聞こえをお任せいただくということはその方の人生をサポートすることだと考えています。どんな状況であっても目の前のお客様のことを真剣に考えるように努めています。そして、お客様には笑顔でお帰りいただけるように心がけています。

お客様とのつながり

印象深いお客様というと、色々な方の顔が浮かんできて一人を挙げるのは難しいです。強いて挙げるならやはり初めて補聴器を販売した時のことでしょうか。先輩の力を借りずに販売できた嬉しさと同時に責任の重さで不安になったのを覚えています。

あたりまえですが、販売業なので販売員とお客様という関係ではありますが、それを超えて人間と人間のおつきあいができた時にこの仕事のやりがいを感じます。お客様が趣味やお仕事のことを生き生きと話してくださると、少しかもしれませんがお客様の人生のお役に立てたかと思い、嬉しくなります。

それから、お子様の補聴器をフィッティングすることもありますが、その子達が立派に成長して、明るく元気に過ごしている姿を見たときも感慨深いものがあります。大きくなってから「お久しぶりです。」なんて礼儀正しく挨拶されるとこちらが恥ずかしくなるくらいです。

驕らず、怠けずの気持ちでお客様の力になりたい

認定補聴器技能者になる事はとても大切ですが、そこがゴールではないので資格を取ってからも自己研鑽することが大切だと思っています。いくらお客様のためになりたいと思っていても知識や技術が無ければ力になることはできません。これからもっと知識や技術を吸収して成長し、驕らず、怠けずの気持ちでお客様の力になりたいと思っています。

ご来店いただく方々は私たちにとっては多くのお客様の中の一人かもしれませんが、お客様にとってご自分の聞こえのことは人生の中でもとても大切で重要な問題です。耳の状態によっては全ての方が何不自由なく聞こえるようにはならないかもしれませんが、真剣にお客様と向き合うことが大切だと思います。また、それには知識や技術が必要となりますので自己流に偏り過ぎず、新しい知識や技術をどんどん身につけてください。資格取得はその第一歩ですので高い志を持ってお互いに頑張りましょう。
おわりに
「認定補聴器技能者になることがゴールではない」と富田さんのお話しにもありましたが、資格維持には継続学習がかかせません。協会では継続研修プログラムであるHHP研修会を実施しています。“Everyone Skillup!”を合言葉にこれからも研鑽を積んでいきましょう。

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