認定補聴器技能者インタビュー

認定補聴器技能者 井澤 利津子さん(2010年取得)
今回のインタビューは九州の販売店に勤務する井澤さんにご協力いただきました!井澤さんは別業種からの転職で補聴器に携わり、補聴器販売歴16年のベテラン技能者です。日頃から心掛けていることや大切にしていることについて、さっそく伺ってみましょう!!

認定補聴器技能者
井澤 利津子さん(2010年取得)

人と接する仕事をするため転職

現在の仕事に就く前は別の会社で営業事務の仕事をしていました。電話での対応が主な業務で、顔が見えない相手とのやりとりの中でストレスを抱えることも多く、「人と接する仕事がしたい!」と考えるようになりました。就職氷河期の中やっとの思いで入社出来た会社でしたが、思い切って転職を決心し、そして飛び込んだ補聴器の世界にまた驚きの連続でした(笑)

認定補聴器技能者になって

今の会社に入社してから、結婚・出産し、2度の産休を経て認定補聴器技能者になりました。同期よりも1年遅れての取得となりましたが、取得した時はやっと取れたという思いでとても清々しい気持ちでした。

認定補聴器技能者になったことで自信を持てるようになり、接客が以前よりも楽しくなりました。自分なりにお客様の立場を考えながらもっとこうした方がよかったかな?とか、次はこうしようとか、色々と考えながら接客出来るようになりました。

認定補聴器技能者になるまでの講習を振り返ると、最初に受講した東京での基礎講習会では5日間缶詰め状態でしたが、全国から集まる色々な販売店の方とお話ししたりする機会があり、とても良い刺激を受けました。また、同期のみんなと講習後にくりだす観光がとても楽しみでした。最近では講習もe-ラーニング化が進んできましたので、このような機会は今後なかなかないかもしれませんね。

お客様に喜んでいただくために

業務でいつも心がけているのは、すごく当たり前のことですが接客の時にお客様へわかりやすく説明をすることです。出来るだけ専門用語を使わずに自分の言葉でゆっくり、ハッキリ、区切りながらお話ししています。また、お客様のペースを大事にしていきたいと思い、時には何回も繰り返し同じ説明をすることもあります。

お客様から「補聴器をつけるようになって毎日が明るくなったみたい!」というお声を頂戴した時はこの仕事をしていてよかったな~と思います。少しだけお客様の人生に関わることが出来たような気持ちになり、嬉しくなります。

お客様と共に過ごす時間を大切に

毎月アフターフォローでご自宅訪問をしていたお客様がいました。いつも「来月もまた来ますね」とお約束をして帰るのですが、次の月に訪問した時にはそのお客様がお亡くなりになられていました。奥様から「あなたが今日も来てくれると分かっていたから敢えてお知らせしなかったのよ」と告げられ、驚きと共に言葉が出なかったのを覚えています。そして最後にお会いした日のことを思い返してみては、私のフィッティングでちゃんときこえていらっしゃったのかな・・・と振り返り、お客様との時間も本当に限られているということを改めて感じた出来事でした。これからもお客様とお会いできる時間を本当に大切にしていきたいと思います。

認定補聴器技能者を目指す人へのメッセージ

きっと毎日の業務自体が認定補聴器技能者になるための課題のようなものだと思います。知識の詰め込みだけでなく、業務で体験する色々な試行錯誤が必ず自分自身の技能となっていきます。技能者になった後もその課題は永遠に続きます。お客様のよき「きこえの案内人」になれるよう、一緒にがんばりましょう!!
おわりに
いかがだったでしょうか。井澤さんのメッセージにもあった通り、技能者になった後も日々の業務での体験から学ぶことがたくさんあります。コロナ禍だからこそ、一つ一つの体験を大切にして“Everyone Skillup!”を合言葉にこれからも研鑽を積んでいきましょう。

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