認定補聴器技能者インタビュー

認定補聴器技能者 山下裕子さん(2014年取得)

今回のインタビューは岐阜県の販売店に勤務する山下さんにご協力いただきました!山下さんは別業種からの転職で補聴器に携わり、認定補聴器技能者として活躍されています。

補聴器販売に携わる想いや、日頃から大切にしていることについて、さっそく伺ってみましょう!!

証券会社から補聴器販売店へ

補聴器業界に入る前は証券会社で営業や企業調査などの仕事をしていました。転職活動をしている際に、知人の言語聴覚士の先生から補聴器専門店で求人があるが働いてみないかとのお話があり、茨城県にある補聴器販売店に入社しました。接客の仕事は好きでしたが、補聴器のことは全くわからず、聴力測定、調整、耳型採取などなど覚えることが多岐にわたり、お客様が来店されるとあわてふためいていたことを思い出します。
 

資格取得までの一番の思い出

一番の思い出は夫と出会ったことです。夫は岐阜で補聴器店を1人で営んでいたのですが、認定補聴器技能者を取得する際の第Ⅲ期養成課程の実技実習の講習会で、たまたま席が隣同士になったことをきっかけに、試験勉強や補聴器のことでいろいろと相談するようになりました。補聴器に対する思いや考え方、お客様への対応などお互いに近いものを感じ自然な流れで結婚し、現在は夫婦2人で頑張っています。資格取得後は、補聴器の専門家としてお客様に自信を持ってご提案をすることが出来るようになりました。初めてお会いするお客様も「認定補聴器技能者カード」をお見せすると安心し信頼していただけるようです。認定補聴器技能者に対応してもらいたいというお客様もおられました。
 

お客様からの手紙

日々フィッティングをしていく中で、自分の目標と考える測定結果が出て、お客様も満足され常用していただけるようになった時、自己満足ですが達成感を感じます。
特に印象に残っているお客様は、埼玉の販売店に勤務していた頃に対応した会社の社長をされている70代の男性です。片耳にお使いの耳かけ型補聴器のメンテナンスに来店された際、「社員や取引先の方との話の内容が詳細まで聞き取れず、社長業は難しくなってきたので、今期で社長を引退しようと思う。」とのお話でした。私は片耳追加をご提案し、電話が聞きやすいようにと耳あな型をご購入いただきました。両耳で違和感なくお使いいただけるようになるまで、何度もフィッティングを行い、常用していただけるようになると、「きちんと聞こえるようになったので、もう少し社長を続けようと思う。」とのうれしいお言葉を頂戴しました。このお客様は小さい町工場から立ち上げられ、特殊技術で特許を取られ、ご自身の力で会社を大きくされてきた方ですから、お仕事や会社への熱い思いはひとかたならぬものがおありだったのだと思います。私が退職する時には、「あなたに出会えて良かった。本当にありがとう。」との丁寧なお手紙までいただきました。私たちの仕事は、人生に関わる責任のある仕事だとつくづく思います。
 

お客様の聞こえをお任せいただくということは、人生をサポートすること

まずはお客様のお話を伺うことに時間をかけています。雑談から聞こえに関してお困りのこと、補聴器に対する期待や思い、その方のおられる環境やご趣味、ご家族との関係等々、様々なことをお伺いして、その方のご不便のお役に立てる一番適した補聴器はどれか、どんな機能が必要かをお客様と一緒に考えます。また、いくつかのメーカー(器種)の補聴器を1ヵ月から3ヵ月間程、聞き比べをしていただき、お客様ご自身に補聴器を選んでいただくことと、試聴期間中に必ずご家族に同席していただき補聴器をご理解いただけるよう対応しています。ご自分で納得して選ばれた補聴器ですから、納品後のフィッティングもとてもスムーズです。
「聞こえ」は人生の中でもとても大切で重要なことだと思います。お客様の聞こえをお任せいただくということは、人生をサポートすることだと考え、お客様お一人おひとりに真摯に向き合い接客するように心がけています。

 

これから技能者を目指す方へ

諸先輩方も言われる通り、認定補聴器技能者の資格取得はゴールではなくスタートだと思います。同じ聞こえの方はひとりとしておられず、フィッティングはそれぞれのお客様によって違います。今もお客様のフィッティングに悩むことが多くあり、この仕事は情報や技術を常にアップデートし研鑽を積んでいかなければならないと痛感しています。だからこそお客様にご満足いただけた時には、とてもやり甲斐を感じ、素晴らしい仕事と出会うことが出来たと心から思います。
これから技能者を目指す方々、認定補聴器技能者はお客様から「ありがとう」と感謝される素晴らしい仕事です。お客様のより良い聞こえのために常に最善を尽くせるフィッターを目指し、一緒に頑張ってまいりましょう。
 
おわりに
いかがでしたでしょうか。山下さんのインタビューでもありましたように、認定補聴器技能者の資格取得はゴールではなくスタートです。日々進歩する知識や技術を学び続け、お客様の聞こえのお困りごとに寄り添う事でお客様の喜びやQOLの向上に繋がると思います。
技能者協会では認定補聴器技能者になった後も継続して学べるよう、HHP研修会をオンラインでも開催しております。

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